大阪国際で福士加代子が優勝、これで名古屋は高速レース確定

まさか福士加代子が優勝するとは思いませんでした。というか引退しても決しておかしくない世代です。いや、まさかまさかの優勝でした。よくやりました。
増田明美さん 福士Vの“号泣解説”に感動の声「こちらももらい泣き」

 

注目点は順位ではなく記録

 

ただここで注目したいのはオリンピック代表選考レースに優勝した事ではなく、叩き出した記録です。日本のオリンピック女子マラソン枠は3つ。しかし2015年夏の世界陸上で「8位以内の入賞かつ日本人として最高順位」の選手に1枠が与えられ、世界陸上で7位だった伊藤舞がその1枠を2時間29分48秒で獲得しています。残る2枠をさいたま国際女子マラソン、大阪国際女子マラソン、名古屋ウィメンズマラソンの3大会で競い会うことになりますが、今回、福士加代子が2時間22分17秒という記録で優勝しほぼ「当確」しました。

この2時間22分17秒という記録ですが、どれくらいのものか比較をすると、今から16年前の2000年、5ヶ月後に金メダルを獲得する事になる絶好調時代の高橋尚子が名古屋国際女子マラソンで出したのが2時間22分19秒、4年後の2004年に野口みずきが大阪国際女子マラソンで優勝した時は2時間21分18秒。マラソンというのはコースや天気、気温、風向、風速に大きく左右されるので運不運はあるのですが、そもそも記録の出せない選手はオリンピックに行っても勝てない

吹雪が舞う事もある大阪女子で今回の天候は選手に味方しましたね。因みに昨年11月に行われた最初のオリンピック選考レースであったさいたま国際マラソンでは2位に入った吉田香織の2時間28分43秒は日本人最高順位なのですが「当確」という声は出ませんでした。記録が出せないとダメという事です。
そう言った意味で福士加代子の今回の記録は「当確」という声を上げるに十分なタイムでした。唯一、福士加代子に対する懸念があるとするのならば(オリンピック開催時に)34歳となる年齢でしょう。高橋は28歳、野口は26歳でメダルを取りましたから。

 

名古屋を走る選手は2時間25分切りを目指す

 

さて、リオデジャネイロオリンピック女子マラソンの日本代表の残枠は実質1つ。3月13日の名古屋ウィメンズマラソンは間違いなく2時間25分切りを目指す高速レースになります。
だって2時間28分台ならば既に吉田香織がいるわけで、そこを問答無用で振り切るタイムを選考委員に見せないといけないわけですから。そして序盤からグイグイと引っ張る選手が出てくると「本当の実力」が出て脱落者が続出するので観戦している方としてはレースが楽しくなります。男子マラソンの代表選考は、、、、、どうでもよいです。今は世界で通用するような強い選手が誰もいなくて面白くないですから。

 

(追記)その後、リオ オリンピックの代表はどうなったか?

 

2016 名古屋ウィメンズマラソンの結果は下記の通り。
名古屋ウィメンズマラソン 2016
予想通りに2時間25分切りの選手が5人居るレースになりました。

リオデジャネイロ オリンピックの代表は世界陸上で内定していた伊藤舞、大阪国際で優勝した福士加代子。そして名古屋ウィメンズマラソンの日本人最高順位でゴールした田中智美の3人に決定しました。田中智美の記録は2時間23分19秒
日本人2位になった小原怜は1秒差で代表入りできませんでしたが、まぁ揉める要素もなく順当に決まりましたね。

投稿者: yama

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